ジャポニスム学会国際シンポジウム 2023「Performative Japonisme : 「動き」のなかのジャポニスム」

 

日程 20231126日(日) 10001730 対面とオンラインのハイブリッド開催
会場:武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス
主催: ジャポニスム学会/公益財団法人 荏原 畠山記念文化財団
使用言語: 日本語、英語(同時通訳付き)
定員:対面70名、オンライン150
参加費:無料

趣旨
19世紀半ばに起こった日本の美術工芸への熱狂的関心は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、文学、服飾、建築、音楽、舞踊など多種多様な日本文化に対する関心へと広がった。とりわけ、ジャポニスムの多様化において注目すべきは、造形芸術や文学に加えて、舞台芸術や映画、音楽、ダンス、ファッションなど「動き」を伴うPerformative な分野においてもジャポニスムを見い出すことができるようになったことではないだろうか。たとえば、19世紀半ば以降の欧米の女性が日本の着物に魅せられ、実際に着用して歩いた姿もまたジャポニスム現象として捉えるべきであろう。本シンポジウムでは、ジャポニスム研究において、これまで中心を占めることの少なかった Performative なジャポニスム、すなわち、「動き」のなかのジャポニスムをテーマに取り上げ、新たな観点からジャポニスムを見直すことを目的としたい。具体的には、演劇、パレエ、オペラ、音楽、映画、ダンス、ファッション、舞台美術、さらには、それらを表現した絵画や彫刻なども含めて、広い意味でのPerformative Japonisme の研究の可能性を探ってみたい。

 

プログラム

9:30     受付
10:00        開会 司会 岸佑
10:00-10:10 ご挨拶 宮崎克己 ジャポニスム学会会長
松井昭憲 公益財団法人 荏原 畠山記念文化財団常任理事
10:15-10:25 趣旨説明 釘宮貴子

第1セッション 演劇、オペラ、舞踊のジャポニスム 司会 井上瞳

招待講演
10:30-11:00 ダニエラ・フランケ オーストリア演劇博物館
1900年頃のウィーンにおける舞台のジャポニスム」

研究発表

11:05-11:20 橋本 順光 大阪大学教授 (発表15分)
「ジャポニスムの臨界と変容 ローレンス・アーヴィング脚色の『タイフーン』(1913)上演とその余波」

11:25-11:40 釘宮貴子 徳島文理大学短期大学部教授 (発表15分)
「ドイツ・オーストリアにおけるジャポニスム・オペラの変容―テオドル・サーントーのオペラ《タイフーン》(1924)に描かれた日本人」

11:40-11:50 質疑応答

11:55-12:10 根岸徹郎 専修大学教授 (発表15分)
「クローデル流ジャポニスムについて――散文詩、劇作品、そして日本で出版された本」

12:15-12:30 村上由美 慶応義塾大学専任講師 (発表15分)
「ポール・クローデルの舞踊作品にみられるジャポニスム」

12:30-12:40 質疑応答 

12:45-13:45 昼休憩 

第2セッション  動きのジャポニスムの諸相 司会 釘宮貴子

招待講演

13:45-14:15 武石みどり 東京音楽大学理事・副学長
「舞踊家伊藤道郎とジャポニスム ――新しいジャンル形成への原動力」

研究発表

14:20-14:40 鶴園紫磯子 ピアニスト、桐朋学園大学講師 (発表20 
「オペラからバレエ・リュスへ〜1910年代に変化するポストジャポニスムと新たなオリエンタリズム」

14:40-14:50 質疑応答

14:55-15:15 稲賀繁美 京都精華大学特任教授 (発表20 分)
「武術・武道の海外展開 敗戦後の合気道の欧州展開を中心に」

15:15-15:25 質疑応答

15:25-15:40 休憩

15:40-16:00 深井晃子 京都服飾文化研究財団理事 (発表20 分)
「ポワレのモデルたちのお練り」:「動き」から見るモードのジャポニスム」

16:00-16:10 質疑応答

16:15-16:35 渡辺采香 ソルボンヌ大学大学院博士課程 (発表20 分)
「19世紀フランスの旅行記における東洋の踊りー オリエンタリズムとジャポニスム」

16:35-16:45 質疑応答

まとめと講評

16:50-17:20 馬渕明子 ジャポニスム学会顧問 
17:25 閉会挨拶 石井元章 ジャポニスム学会理事長
17:30 閉会